赤く紅葉する理由
赤い紅葉もクロロフィルの分解と関係していますので、ここで紹介します。
下の写真は同じモミジの木です。
6月上旬
8月上旬
11月上旬
このモミジのように秋になるとアントシアニンを合成して赤く紅葉する樹木があります。
赤くなった葉ではアントシアニンが光を遮り、クロロフィルが吸収する光が少なくなります。
そのため分解中の光合成装置のクロロフィルが活性酸素を作ってしまう恐れが少なくなります。
このモミジは初夏にも葉を赤くします。
初夏に構築中の光合成装置は、秋に分解中の光合成装置と同じく、クロロフィルが吸収した光エネルギーを利用できないため、活性酸素を作ってしまう恐れがあります。
そのため、クロロフィルに届く光を少なくする目的で初夏にもアントシアニンを合成します。
アントシアニンによって葉を赤くする目的は、やはり活性酸素による障害を抑えることです。